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「目的をぶらさず自分がやる」という強い当事者意識が成功の鍵

2016.07.01

人材ビジネスに関わったこの1 年。一番印象に残るエピソードは?

◆「女性の採用ができない」というお客様の声から始まったプロジェクト。

20代30代若手女性を対象に、「女性としてのキャリアの在り方」についての3社合同キャリアイベントを開催。結果、1ヵ月で枠80名に対し350名応募があり、当日参加者は88名。求人企業であるお客様にとっては、通常の人材募集では出会うことができなかったであろう女性とのリアルな接点の場を創出し、お客様の職場環境や実際の取り組みについて、実態を発信することができ、女性の生の声を聴く機会とすることができました。また、参加された皆さまに対しては、女性としてのライフイベントなどを踏まえた転職やこれからのキャリアを考えるきっかけとなりました。

このプロジェクトを通じ、今回のお客様3社だけではなく、女性の活躍のできる変革を実施している全ての企業様に対して、情報発信のお手伝いができる可能性の芽を見出すことができました。

 

【背景】

当初、とあるコンサルティング会社を担当しており、「女性採用を強化したい」という要望をもらっていました。今後、日本においては労働人口が減少する中で、同社でも女性の活躍を推進することは、「事業推進のためには不可欠な目標」であるというのがその理由でした。しかし、コンサルティング業界は、「女性が活躍できなさそう」「家庭と仕事の両立ができなさそう」というイメージが先行し、一般的には働く女性にとっては自身が働く職場というメージが湧きづらいこともあり、今までは募集に対して女性からの応募がなかなか集まらないとの課題がありました。

そのため、同様の課題を抱えている他2社も巻き込み、個社の採用に直結する会社説明や事業内容解説ではなく、女性に持たれやすい企業や業界のイメージを払拭するためのキャリアイベントを合同で開催するプロジェクトを組むことを提案し、このプロジェクトがスタートすることとなったのです。

 

【立ちはだかる壁】

プロジェクトを組むといってもそう簡単ではありませんでした。そもそも自社の採用活動に直結する会社説明などの形式ではなく、

・イメージ払拭のための情報発信としての場を作りたいという目的に対する理解

・キャリアイベントとはいえ、女性が活躍できる会社として認識され、最終的には個社の採用につながることが目的であること

・「女性」のみを対象としたイベントの開催が可能か

など、実現に向けては十分に検討が必要なテーマが種々ありました。営業担当だけではなく、社内の商品企画担当や法務等の部署にも目的を共有し検討メンバーとして加わってもらい、一つ一つプロジェクト成功に向けて問題を乗り越えていきました。そこで絶対にぶらさずにいたのは、「絶対にこのイベントを成功させる」という自分の当事者意識でした。そこだけは絶対にぶれることなく、強く持ち続けたことが、課題を乗り越えるための行動につながったのだと思います。

 

【イベント成功のために】

イベント成功のためには、コンテンツがきちんとイベント参加者に響く内容で、かつ、企業にとっても満足がいく内容にしなくてはいけません。しかし、今回のプロジェクトは合計3社の求人企業が関わるものであったため、通常であれば、営業担当は求人企業のお客様の要望を汲み取ることが優先されますが、今回3社がそれぞれ別々に持つご要望のすべてを汲み取り、コンテンツに盛り込むことは、キャリアイベントの内容自体が参加者に全く響かないものになってしまい、結果的にお客様に対して提供できる価値を失ってしまう可能性がありました。

事実、お客様からは、自分の会社の取り組みにスポットライトを当てることを中心にしたコンテンツにして欲しいとのことで、3社3様の意見をもらっていましたが、今回は参加者を主軸に考えることを徹底し、「20代30代女性が抱えている悩み」を調べつくして、コンテンツを組み立てることを決めました。

結果、20代女性と30代女性では悩むポイントが異なることがわかり、具体的には、20代女性はもっと自分らしく活躍できる場を探し求めており、30代女性はよりリアルにプラベートとの両立や管理職ではない道のキャリアの開き方を考えていました。

以上の情報から、参加者のニーズにあったコンテンツ(20代・30代向けにコンテンツを分ける)を用意することを決め、3社に交渉し進めることとなったのです。お客様のご要望を、真の目的の部分で理解した上で、ご要望としてははっきりと明言されていないことでも、営業側で一つ主軸となるものを決め、お客様に納得頂けるようプロジェクトを進めることも、営業として価値が発揮できる方法の一つだとこのプロジェクトで学ぶことができました。

 

 結果、当日のイベントにおいては参加者の満足度も高く、「またこういった機会があれば行きたい」「この人がいるのであればこの会社で働くことは幸せなのだろうと思った」などの声を頂き、「人」を起点に求人企業のお客様の会社への興味を持つきっかけとすることができました。最終的なゴールである「女性が働きにくそう」というイメージ払しょくにもつながったイベントであったと感じます。

今回のイベントは、個社の採用をしたいと考えられている求人企業であるお客様からの満足度も高く、またイベントを実施したいという声も頂くことができました。

人材業界に携わる一人としても、求人情報をストレートに提供するのではなく、「女性の働き方」に焦点を当てて情報提供の場を作ることで、これまでは出会えなかった女性と出会うことができ、働く個人への情報提供の在り方の新しいパターンを体験できた実りの多いプロジェクトであったと思います。

そのエピソードで感じたこと、そのエピソードを通じて学んだことは何ですか?

・新しいことを始める際には、強い当事者意識を持ち続けることが絶対必要なスタンスであること。

・プロジェクトマネジメントする上では、「成功のため」という目的をぶれずに持つことが、仲間を集める大きな重要要素となること。そして、仲間は、社内外問わないこと。

を学びました。

人材ビジネスで頑張る皆さんへー激励メッセージ

何か変革を起こしたいと思った際、ゆるぎなく持つべきものは「自分がやる」という強い当事者意識だと思います。それさえあれば、究極なんでもできると思います!

また、迷った時、悩んだ時は、とにかく人に頼ること。一人でやる仕事は、それなりの価値しか出せません。大きな価値を発揮するには、とにかくいろんな人を巻き込むことが大事だと思います。

飯塚 はるな

株式会社リクルートキャリア中途事業本部MS統括部営業1部(当時)

2012年4月 株式会社リクルート(現リクルートキャリア) 新卒入社

2012年4月~10月 中途メディアの新規開拓営業

2012年10月~   中途メディアの個社深耕営業

更新日時:2016年07月

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