人材ビジネスに関わったこの1 年。一番印象に残るエピソードは?
プロフィールの通り、採用担当としての経験はまだまだですが、私の唯一の武器は、自分自身のエンジニア経験を語れることです。
実際の業務の流れから、設計業務の幅、製品の裏話から、社員食堂のメニューまで、機密情報以外であれば、何でも話せることが私の強みだと考えています。
4年間の短い採用業務の中で、私が採用し、今でも当社の一員として働いている社員は当然印象に残りますが、今まで一番強い印象に残っているのは、「入社しなかった」学生のことです。
2年前のこと。友人と一緒に当社の説明会に参加し、どちらかというと流されたままで、最終選考まで進んだ学生がいましたが、会うたびにその彼が浮かない表情をしていることが気になっていました。
そこで、最終面接前に彼にアポを取り、学食で腹を割ってとことん話しをしてみると、案の定、彼は不安や葛藤を抱えており、私にこんな話しをしました。
「自分はエンジニアとなり、モノづくりに携わることを目標に勉強をしてきた。でも、本当に自分はモノ作りが好きなのか就職活動を始めてから疑問を持ち出している。せっかく親に学費を払ってもらい、就職活動も応援してもらっているのに・・・」
結果として、彼は選考を辞退し、販売業界の道に進みました。
後日、教授へのご挨拶で伺った研究室に、たまたま彼がいました。教授との話しの後に、彼が私のところに来て、「色々と話しをすることができ、エンジニアとしての働き方をイメージすることが出来ました。その中で、自分の道とは違うとも感じました。もし、エンジニアの道を進んだら、自分の思い描いていたイメージとのギャップを持ち、数年で転職していたかもしれません。細野さんにはここまでしてもらって大変申し訳ありませんでしたが、自分にとっては大変ありがたかったです。」と話してくれました
採用というのは応募者の人生を左右する重要な仕事なのだと実感することが出来ました。
そのエピソードで感じたこと、そのエピソードを通じて学んだことは何ですか?
採用担当としては、文字通り「採用すること」が目的ではありますが、就職というのは人生を左右する一大イベント。お互いにしっかりと理解することが大切だと考えます。今回の結果は採用担当の私にとっては内心残念ではありましたが、これからもこのスタイルを貫きたいと思います。
人材ビジネスで頑張る皆さんへー激励メッセージ
人との繋がりが大事だと思います。よく話しをし、よく話しを聞く。周りも自分も楽しく。
細野 卓哉
当社に新卒で入社して20年。
16年間は、電子系エンジニアとして、半田ゴテをにぎり、オシロスコープで測定していました。採用担当になってからはまだ4年ほど。おっさんですがまだヒヨっ子です。
チームリーダーとして、適切なアドバイスを沢山いただきます。特に、学生への親身な対応は今の人材採用部のカラーになっていると思います。エンジニアとしての視点がとても参考になるので今後も学んでいきたいです。(部下より)