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地道な対応の積み重ねで、求職者の気持ちに変化を起こせる、それを実感できたこの案件は、私の心に残るエピソード

2015.04.15

一番心に残っているエピソードは?

医療機関勤務の臨床工学技士29歳を外資系医療機器メーカーの技術サービスエンジニア職でご採用頂いたときのエピソードです。

一見すると、医療分野から医療分野という当たり前のキャリアチェンジに見えるかもしれませんが、同様の職種では、一般的に企業勤務経験があり顧客とのコミュニケーションが十分にとれる候補者が好まれる傾向にあり、一般企業経験のない方を採用は遠慮したいというのが通常の反応となります。

 

特に、医療機関従事者は往々にして一般企業の社員と比較すると、対人関係が限定的でありB to B ビジネスにおける立ち位置としては、自らが顧客側であることから、紹介を行っても対顧客のコミュニケーション能力の問題を指摘されるケースが多くなります。

また組織内のコミュニケーションにおいても院長の絶対的権限のもとでの特殊な人間関係に縛られ、自由闊達な意見交換や提案がなされない環境に染まっている場合、一般企業への対応に難があることも多く、今回もその懸念がありました。

 

そこでまず、一般的に面接で想定される10余りの質問を示し回答を文書にて記載させ、各回答に対して面接官の立場からのコメント、アドバイスを行い、最終的には模擬面接形式において実際のやりとりを本番に模して実施することで、話し方や面接中の態度など細かく指摘し修正を図りました。

 

技術面においては、資質としては問題なくクリアしていると判断されたので、クリニック内でどの範囲まで取扱い機器のメンテナンス、修理などを担当しているのか、責任範囲を超えるトラブルへはどう対応しているのか等、募集ポジションの職責に照らして、経歴、実績を整理しました。

 

実際の面接が終了する都度、本人及び企業担当者から双方のフィードバックを得て、次回面接に備え、結果的に、懸念された要素を事前に修正できたことで、面接の雰囲気も良くなり、焦点は募集ポジションに対する期待値や入社以降のトレーニング等、前向きなものとなり相乗効果が生まれ内定に至りました。

そのエピソードで感じたこと、そのエピソードを通じて学んだことは何ですか?

大きなホームランではなく、地道な対応の積み重ねで、求職者の気持ちに変化が起こり、採用に至ったこの案件は私の心に残るうれしいエピソードです。

人材ビジネスで頑張る皆さんへー激励メッセージ

弊社では「数の中にしか質は育たない」ということが共通認識として徹底されています。

私自身が実践できているかどうかは別として、若いコンサルは悩んだり迷ったりする時間を惜しんで数をこなし、結果的に壁を乗り越えているのを目の当たりにします。
もちろんそれぞれの企業が培った一定のノウハウの習得は重要ですが、それに沿って数を実践することなしに求職者に頼られ、成果を上げることは有り得ないと思います。

川口 雅弘(カワグチ マサヒロ)

株式会社エリメントHRC

外資系医療機器メーカーで25年間営業・マーケティング・事業開発職に従事した後、人材紹介業に転身。
現在は医療業界に特化した紹介事業に携わる。

更新日時:2015年04月

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