仕事に対する姿勢で大切な心構えは、新たな仕事に貪欲な姿勢で挑むこと。 「でも・・」「だって・・」「だから・・」と否定から入るのではなく、主張すべきことを主張し、協力し合うべきことを協力し合うチームワークこそが、最も肝要。
人材ビジネス業界で働いてきて、心に残っているエピソードは?
全くの異業種から人材サービス業の当社へ飛び込んでから早いもので15年。一貫して人事・総務・法務など管理部門を担当してきました。
入社当初は前職と違う会社の雰囲気に慣れるのまで少し時間がかかった記憶があります。違いは何と言っても「アットホーム」な雰囲気。まだまだ規模が大きくなかったこともあり、個人商店のような朴訥とした雰囲気が漂っていました。規模が大きく、個人に任される裁量が少なかった前職のグループ企業とは大きな差を感じ、お客様へ技術サービスを提供するのが「社員」であるというのが、モノを売る商売とはこうも違のかと驚いたものでした。
入社数年後、株式上場という大きな方針が出され、管理部門の一員として各種規程整備、株主名簿管理人・証券会社との調整など、これまで経験していなかった業務に関わり、手さぐり状態もある中で準備を行ったことは自分の中で大きな転機であったと感じています。株式上場は一般的に言われているような効果もありますし、当社では人事制度改定を同時進行で行っていました。株式上場と人事制度改定、この両輪で経営理念のひとつである「会社の発展と社員の幸福が一致するように鋭意努力する」を目指していた、その過程に自分が関わっていたことは今も強く記憶に残っています。新人事制度は、先に記載した経営理念をさらに推し進めるため経営トップの方針によって導入されたもので、『“風が吹けば桶屋が儲かる”という因果の論理構造である』と、当時の社内報で紹介されていました。上場によるブランド価値の向上という追い風に乗りつつ、技術者の派遣から研究開発・技術者集団への事業構造変革は、ここから始まったと言えるのではないかと思います。
そのエピソードで感じたこと、そのエピソードを通じて学んだことは何ですか?
やはり「チームワーク」が最も肝要なことだと思います。上場準備の一環で組織が整備されると縦割りになりがちな面も出てきますが、時には組織に関係なく主張すべきことは主張し、協力すべきことは協力する、その姿勢を上場準備に携わったメンバーが持っていたことが、計画どおりに進んだ大きなポイントでした。
人材ビジネスで頑張る皆さんへー激励メッセージ
人材ビジネスに限りませんが、新たな仕事を与えられたとき貪欲な姿勢で挑むこと、それが仕事に対する姿勢で大切な心構えだと考えています。日常の仕事に置き換えれば、つい使ってしまいがちな「“でも・だって・だから”など否定的な言葉」使わないよう、或いは考えないよう意識するだけでも充分な効果があると思います。
井上賀浩
2000年7月 株式会社日本テクシード入社(現パーソルR&D株式会社) 一貫して管理部門勤務