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コラム

キャリア形成支援プロジェクト インタビューコラム この人に聞く「キャリア」の話

派遣社員にとって「キャリアカウンセリング」はどのようなメリットがありますか。

実は、派遣社員の方は派遣会社からキャリアカウンセリング受けているという認識がないまま面談が始まっているということ多く、まずはその目的や効果を説明することが前提になります。
例えば、登録時の面談にあたって「私たちは、仕事を通じてあなたの成長を支援することが重要な役割だと考えています。そのために、あなたが持っている強みと今後の課題を共有した上で、キャリアについて一緒に考えていきませんか。」という事前説明をすることで、何気なく面談を受けるのではなく目的意識が生れ効果が大きく異なります。
このように目的意識を事前に共有しておくことで「なぜこの仕事を紹介するのか」や「キャリア希望を実現するうえで、なぜ意味のない途中終了はいけないのか」とか「この仕事で何をできるようになろう」といった目標設定もでき、派遣社員の方にとってその仕事への納得感が高まり、キャリア希望に向かって意味ある経験を積むことができます。また目標を達成できればモチベーションも上がり更なるキャリアアップへつながっていきます。

派遣先企業が「4つのチカラ」を評価し、
キャリア形成に活用していくことの有効性はどうお考えでしょうか。

多くの派遣先企業が抱えている当面の経営課題は優秀な人材の確保ではないかと思います。最近はなかなか社員採用ができないという話をよく聞きます。2040年には労働力人口が今より200百万人減少すると言われていて、これまでのように退職者が出れば次の人を採用するという考えから、一人を採用したら抱え込んで育てていかないといけないという状況になりつつあります。そうすると人を採用するにしても、他から採用してくるより、いま目の前で働いている派遣社員の方に自社の社員として活躍してもらうという考えに切り替わっていくのだと思います。
また若手の労働力人口は減少することは明らかで、派遣社員の活用においても20~30代前半の派遣社員は減少し、40代、50代へシフトしていくことが予想されます。そうすると派遣先企業は、経験を積んだからこそ活かせるヒューマンスキルを上手に活用していかければなりません。
派遣社員だけでなく、派遣先企業にとっても「4つのチカラ」を磨き、活躍し続けてもらうことは大きなメリットになると思います。

派遣社員の皆様へキャリア形成におけるワンポイントアドバイスをください。

派遣社員に限ったことではなく、今は自分自身でキャリアを組み立てなければならない時代です。ひと昔前のような終身雇用や寿退社はなくなりつつあり、仕事のやりがいも重要ではありますが、20代・30代・40代・50代・60代・70代を食べていくためにどう仕事を確保するか、どういった働き方ができるのかを一度しっかりと考える必要があります。そうはいっても20代や30代前半までは、考えても思った通りならないことも多いですから、目の前の仕事を一生懸命やってきましたというのでもいいと思います。

ただ30代前半では一度立ち止まって、将来のライフイベントとあわせながら、自分はどんな人生を送りたいのか、どんな仕事をしたいのか、そのためにどのような働き方が選択できるのか、自分の強みと弱み、これから必要なことは何かを、立ち止まって考えることをおすすめします。
その中で、職場における自分の強みや課題を整理するために「4つのチカラ」磨きキットをツールとして活用していただくと良いと思いますね。
もちろんライフステージに変化が起きれば働き方も変わることがありますから、決めてしまうというより、いろんな選択肢がある中で、その時に納得して選べるように、将来を見据えた今を過ごすことが大切だと思います。

藤井 佐和子(ふじい さわこ)

大卒後、カメラメーカーの海外営業部にて事務職を3年半経験。
その後、株式会社インテリジェンス(人材総合サービス会社)にて8年間、派遣事業部、及びキャリアコンサルティングセンター(女性キャリア支援を行う部署)、人材紹介事業部にて転職サポートチームリーダーとして従事する。
12年前に株式会社キャリエーラを立ち上げ、主に、キャリアプランを表面的な形成だけでなく、本質的な働き方を提唱するコンサルタントとして活動中。
カウンセリング実績は13,000人以上におよぶ。

【保有資格】
特定非営利活動法人JCDA認定 CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
EQ ジャパン 公認トレーナー
メンタルヘルスマネジメント検定
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